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  • 2015.06.10
  • フリーランス

フリーランス必読!知っておくと安心な確定申告の全体像

フリーランスの確定申告

フリーランスとして独立し、仕事は軌道に乗ったものの、経理の仕事を自分で行わなければならないことに不安を感じている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。とくに、確定申告に関しては「難しい」「めんどくさい」という思いをかかえている方が多いのではないかと思います。

実際、確定申告は手間がかかりめんどうな面が多いですが、これは納税するためにとても大事な手続きで、しっかりと完了させる必要があります。さらに、工夫さえすれば節税効果も期待できます。

そこで、フリーランスになったばかりのあなたが初めての確定申告を問題なく完了できるよう、確定申告の全体像をポイントを絞ってご説明させていただければと思います。

1. 確定申告のたったひとつのメリット:工夫次第で節税ができます

1.1. 確定申告とは納税をするための手続きのことです

確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、源泉徴収された税金や予定納税額などがある場合には、その過不足を精算する手続きです。
出典 No.2020 確定申告|国税庁国税庁

つまり、確定申告とはあなたが1年間で稼いだ所得から納める税金の額を算出し、それらを書類に書いて税務署に申告することです。確定申告を行う時期は、基本的に2月16日~3月16日の1ヶ月間です。

企業に勤める会社員は会社が一律で税金を給料から天引きして納めてくれるので、基本的に確定申告をする必要はありませんが、フリーランスの場合、自分で確定申告を行います。

ただし、年間収入から必要経費を引いた所得が38万円以下の場合、確定申告をする必要はありません。
ちなみに確定申告で納める税金は、

・所得税
・復興所得税(東日本大震災からの復興施策に使われる年金)
・消費税(2年前の売上または1年前の1月~6月の売上が1000万円を超える場合必要)

の3種類です。住民税や国民健康保険税は確定申告をした後に各都道府県や各市区町村から通知がきますので、申告する必要はありません。

1.2. 確定申告のメリットは節税効果があることです

フリーランスの場合、少し工夫をすれば節税することができるというメリットがあります。

例えば、納める税金の額は、年間収入から必要経費を引いた所得から算出するので、必要経費の割合が多ければ手元に残る所得が少なくなり、納める税金を少なくすることができます。
経費の仕分けに迷っている人は下記記事を参考に、何が経費で何が経費でないかを把握しておきましょう。

迷わない!フリーランス向け経費計上できるもの・できないもの

また、確定申告を行わない場合、罰金が発生するといったペナルティが発生するので毎年必ず行いましょう。

1.3. フリーランスの場合、青色申告による確定申告がおすすめです

確定申告をする方法には青色申告と白色申告の2種類があり、青色申告で確定申告をすると、なんと65万円の特別控除を受けることができるという節税メリットがあります。

つまり、この控除を受けるとあなたの所得から65万円を差し引いた額から支払う税金を算出できるため、その結果支払う税金を減らすことができます。

青色申告で確定申告を行うには、若干手間がかかりますが、実際フリーランスの多くが青色申告で行っています。よって、基本的にフリーランスならば青色申告で確定申告をするということを理解してくださればと思います。

そこで、フリーランスのあなたが節税メリットを享受できる青色申告で確定申告を問題なく完了できるよう、下記にて詳しくご説明させていただきます。

2. フリーランス青色申告で確定申告を完了させるための3つのステップ

フリーランスが青色申告で確定申告を完了させるためには、

Step 1 開業時に「所得税の青色申告申請書」を提出する
Step 2 帳簿を作成する
Step 3 青色申告決算書と申告書Bを作成し、税務署に提出する

この3ステップを行う必要があります。実際、青色申告は、「手間がかかる」といったようなマイナスのイメージがありますが、この3ステップをしっかりおさえれば、問題なく青色申告で確定申告を完了することができます。では、この3ステップを1つずつ詳しくご説明させていただきます。

Step 1 開業時に「所得税の青色申告申請書」を提出すると青色申告ができます

フリーランスとして開業したら、1ヶ月以内に「個人事業の開業・廃業等届出」を提出します。青色申告で確定申告をするためには、それと合わせて2ヶ月以内に「所得税の青色申告申請書」という書類を提出する必要があります。

この2つの提出が完了できれば、あなたは青色申告で確定申告をすることができる「青色申告者」になることができます。

「個人事業の開業・廃業等届出」の書き方URL
「所得税の青色申告申請書」の書き方URL

※フリーランスの方で、開業後2ヶ月以内に「所得税の青色申告申請書」を提出していない方は白色申告で確定申告をします。(記事内リンク)

Step 2 決算書の材料となる帳簿を作成します

確定申告では、決算書で1年間の取引をまとめて報告するため、日々の取引を帳簿を使ってこまめに記録しておく必要があります。

言い換えれば、帳簿は決算書を作成するための材料とも言えます。青色申告では、補助簿と主要簿という2種類の帳簿を作成します。
また、帳簿はノートを使って手書きで作成しても大丈夫ですが、帳簿ソフトを使ってクラウドで管理する方法もあります。

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Step 3 青色申告決算書と申告書Bを作成し、税務署に提出します

「所得税の青色申告申請書」を提出すると、税務署から「青色申告決算書」と「申告書B」という、確定申告をするための書類が送られてくるので、こちらを作成します。この2つの書類は、帳簿の内容を整理するものというイメージをまずは掴んで下せればと思います。

青色申告決算書・・・損益計算書と貸借対照表の2部構成になっています。
損益計算書・・・1年間における事業の収益と費用の状態を表すことを目的として作成するもの
貸借対照表・・・1年間での事業の中での資産、負債、純資産などによる経営状態を表すことを目的として作成するもの
出典 青色申告決算書の書き方|青色申告の基礎知識

基本的に、青色申告決算書ではあなたの1年間の事業活動の結果と経営状態を報告します。

申告書B・・納める税金の額を算出して、申告するための書類です。あなたの収入・必要経費・控除額・最終所得などを細かく記入します。
※国税庁のページに申告書Aもありますが、これは会社員やアルバイト・パートの方が使用するものです。

以上の2つの書類が完成したら、確定申告の期間:2月16日~3月16日までにあなたの住民票がある市区町村の税務署の窓口または税務署に直接郵送で提出します。これで確定申告は完了です。

2.1. 開業時に届出を提出していない場合は白色申告をします

フリーランスの方で、開業後2ヶ月以内に「所得税の青色申告申請書」を提出していない場合はその年の確定申告は白色申告で行います。白色申告は以下の手順で行います。

Step 1 帳簿を作成する(2014年1月より義務化)
Step 2 収支内訳書・申告書Bを作成する
Step 3 完成した書類を税務署に提出する

白色申告では、青色申告のような初回手続きや決算書の作成をする必要がなく、青色申告よりも準備が楽ですが、その代わり特別控除を受けることができません。

もし、今年白色申告で行わなければいけない方も、先ほどご説明した「所得税の青色申告申請書」を次に確定申告をする年(次年度)の3月15日までに提出すれば、次年度から青色申告で確定申告ができますので、早めに提出しましょう。

3. 確定申告でおさえておきたい2つのポイント

確定申告をする際におさえておきたいポイントは、

Point 1 定期的にレシートを保管し、帳簿付けをする
Point 2 判断に困った時は、税理士事務所や講習会に行ってみる

この2点です。

Point 1  定期的にレシートを保管し、帳簿付けをしましょう

先ほどお伝えしましたが、決算書の作成には材料となる帳簿が必要なので、レシートや領収書を保管し、日々の収入・支出といった取引をこまめに帳簿付けしておきましょう。

慣れてくると、たまったレシートを年度末に仕訳して、すぐに確定申告を終わらせてしまう方もいますが、最初のうちはミスなく確定申告の準備を進めるために、こまめに帳簿付けするようにしましょう。

Point 2  判断に困った時は、税理士事務所や講習会に行ってみましょう

もし、一人で青色申告決算書などの作成をするのが不安な場合や、書き方について疑問が生じた場合は、税理士事務所に行って税理士に相談しましょう。丁寧に教えて下さるので、課題解決の近道ではないかと思います。

また、青色申告会という実際に帳簿の付け方から書類の書き方、書類の提出まで実際にシミュレーションができる講習会が各地域で開催されています。初めて確定申告をされる方は一度行ってみると自信につながるのではないかと思います。
一般社団法人 東京青色申告会連合会

4. まとめ

確定申告の全体像を掴むことができましたでしょうか。
確定申告は納税のために必要な手続きで、フリーランスの多くが、節税効果のある青色申告で行っています。そこで、青色申告で確定申告をするためにやらなければならないことは、

Step 1 開業時に「所得税の青色申告申請書」を提出する
Step 2 帳簿を作成する
Step 3 青色申告決算書・申告書Bを作成する
Step 4 完成した書類を税務署に提出する

この4ステップです。そして、確定申告に慣れるまでは日々こまめに帳簿を付けることが大切です。

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